神戸54ビーバー こども防災教室(防災すごろく)

今日は地元「本山ふれあいのまち協議会」主催の『新学期を祝う会』。コロナ禍を挟んで4年ぶりの開催でした。

そのなかで、神戸54ビーバーでは『こども防災教室』を開催しました。当隊の20数名のスカウトに加え、10名を超える小学生が飛び入りで参加してくれました。同行していた弟妹など含めると50名近くが参加する防災教室となりました。

神戸54ビーバーが活動する神戸市東灘区は、阪神淡路大震災(1995.1.17)の際、特に激しく揺れたエリアです。阪神高速道路 神戸線も倒壊しました。そのため、神戸第54団では「震災の記憶」を継承する取り組みを大事にしてきました。

今日は、ビーバー年代の子供たち(年長児~小学2年生)でも理解しやすく、活用しやすい防災知識・ノウハウを『防災すごろく (C)徳島県防災人材育成センター』を使って学びました。

(公開) 2023.4.15
(最終更新) 2023.5.1

阪神淡路大震災 ~『震災の記憶』の継承

阪神淡路大震災(1995.1.17)はすでに30年近く昔の話。 ビーバー年代の子供たち(年長児~小学2年生)にとってはもちろん、一部の保護者にとっても生まれる前のお話、です。

ですが、神戸54ビーバーが活動する神戸市東灘区は、阪神淡路大震災(1995.1.17)の際、特に激しく揺れたエリア。阪神高速道路 神戸線が倒壊したのもこのエリアです。

そのため、地元で開催される「黙祷の会」の運営など、神戸第54団では「震災の記憶」を継承する取り組みを大事にしてきました。

南海トラフ巨大地震 30年以内に発生する確率70~80%

一方で、南海トラフ巨大地震が発生する可能性が年々高まってきています。先日も「30年以内に発生する確率が70~80%」との発表がありました(気象庁 2023.4.7)。

阪神淡路大震災の記憶を引き継ぐだけでなく、災害に備えた知識・ノウハウを身に着け、日頃から大震災などへの備えを続けることも重要な取り組みとなってきています。

こども防災教室

ビーバー年代の子供たち(年長児~小学2年生)でも実施できる防災の取り組みとして、神戸54ビーバーは、2018年以降毎年『東灘市民放水大会』に参加してきました。放水訓練や火事となった家屋からの脱出訓練(煙ハウス)、炊き出し訓練などを楽しみながら体験しています。

住吉川に
冷たい六甲おろしが
吹く中

水しぶきに
負けず
放水訓練に
チャレンジ

南海トラフ大震災の発生リスクがさらに高まった今期は、もう一段具体的な知識・ノウハウを身に着けるため「防災すごろく」にチャレンジしました。

新学期が始まりました

本山ふれあいのまち協議会
主催の『新学期を祝う会』

生憎の雨のため
体育館で開会式

小学生
低学年向け
防災教室
開催

一般の
小学生も
参加OK!

「防災すごろく」は、四国・徳島県防災人材育成センターさんが作成されたもので、楽しみながら防災意識の向上、知識・ノウハウの取得ができる、非常によくできた双六です。

サイコロを
振って!

出た目の数だけ
進みます

止まったマスの
指示を
よく読みます

双六の「マス」には地震の知識や地震の際に起こる様々な出来事がプロットされています。

  • 南海トラフ巨大地震は100~150年周期
  • 地震が起きるとライフライン(水、電気、ガス、通信)が止まるかもしれない
  • 地震が起きると携帯電話がつながりにくくなる
  • 停電が復旧する際に火災が起きる(通電火災)
  • 地震が起きた後(避難所生活中)、余震が何度も起こる
  • 避難所生活で困るのはトイレ
  • 車中泊はエコノミークラス症候群に注意

などなど。また、『一回休み』マスでは

  • 食料が届かない
  • 電気が止まっていて夜は真っ暗
  • 情報が全く分からない
  • トイレが詰まっている
  • ガソリン給油に長い列
  • 家族を探すが見つからない

といった、「準備をしておけば、回避・軽減できるアクシデント」が紹介されています。

一方で、「アイテムカード」というものがあります。こちらは

  • 缶詰・カップ麺
  • 懐中電灯
  • ラジオ
  • 携帯トイレ
  • ガソリン満タン
  • 家族写真

などが用意されています。「一回休み」マスとペアになっており、アイテムカードを持っていると、「一回休み」が回避できるのです。

協力プレイで
アイテムカードを
お友達に
おすそ分け

「日ごろからガソリンを満タンにしておきましょう」と言われても記憶に残らない可能性があります。しかし、ゲームを通して「ガソリン満タン」⇒「一回休み( ガソリン給油に長い列)を回避」を経験した神戸54ビーバーの記憶には、確実にこのノウハウが残ります。

また、イベントカードでは

  • やってみよう: 緊急地震速報があったら、急いで机の下に
  • やってみよう: 災害用伝言ダイヤル(171)の使い方
  • 質問: 家族との集合場所はどこですか?

などを、実際に練習してみたり、みんなで話し合ったりしました。

イベントカードを
引きました!

防災準備
ばっちりカードを
たくさん集めた
チームの勝ち!

勝利チームを
お祝いします

さあ、振り返りです

ゲームを通して
経験したことの
『意味』を確認し、
知識・ノウハウとして
定着させます

アイテムカードで
出てきたものが
震災で
どう役に立つのか
確認します

毛布は
防寒だけでなく、

頭にかぶって
『ヘルメット』の
代わりにしたり

棒に結んで
『担架』にしたり

兵庫県の
防災体験
できる場所を
紹介したり

災害用伝言
ダイヤル171を
実演したり

万が一のとき
今日学んだ
知識が
みんなを
守って
くれますように!

教科書や参考書を読むだけ、学校の先生たちのお話を聞くだけではなかなか記憶に残らない、身に着かない知識・ノウハウも、ゲームを通して学ぶことで、神戸54ビーバーたちの記憶にしっかりと刻まれたようです。徳島県 防災人材センターさん、ありがとうございました。


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